“暮らし”で人生の質を高めるーそんな家づくりをする「有限会社丸庄建設」を訪ねてみた。





お客様の人生の本質を捉えた小回りの効いた家づくりにより、79年間地域に親しまれながら、3代にわたって家族で受け継がれてきた。今回は、代表取締役の堀口 直哉(ほりぐち なおや)様にお話をうかがった。
- 100年企業を目指すため3代目継承
- ビジョンは「暮らす」を最高の歓びに。
- 求める本質を捉える提案力が強み
- 「関わる全ての人を笑顔に」が原動力
- 新たな展望:想いのブランド化
①100年企業を目指すため3代目継承
丸庄建設は1946年(昭和21年)に創業し、今年で79年目を迎える歴史のある企業だ。当初は、柱や梁を作る工場を営む製材業からスタートした。その後木材など材料が豊富であったため、「堀口建設」として建設業も並行して展開するようになった。
現在の「丸庄建設」へと社名変更したのが1957年(昭和32年)。創業者である祖父の名前「庄一」から引用して名づけたと、堀口社長は話す。
「祖父から2代目である父に受け継がれ、現在は私が3代目として引き継いでいます。長い期間、『丸庄建設』として地域密着型で親しまれてきたので、社名変更せず未来に繋げていこうと考えています。」
堀口社長は丸庄建設に入社する前に、設計事務所で8年間、Webデザインの会社に2年間勤めており、様々なスキルを習得してきた。特にWebデザインが好きで、入社して1年で、全国展開している薬局のホームページのデザイン構築を全て一任されるなど、輝かしい実績を誇っていた。
その堀口社長が3代目を引き継いだ理由は、丸庄建設を100年続く企業にしたいからだそうだ。
会社の生存率を高めることが困難なこの時代に、何十年も会社を続けることはたやすいことではない。しかし、丸庄建設は今なお続いており、堀口社長はこの事実に強く惹かれたのだった。
「勤めていたWebデザインの会社は、当時創業7年目でベンチャー気質が高く、社長自ら『100年企業を目指す』と公言していました。私はその言葉に刺激を受け、自分が丸庄建設を継いだら、100年続く企業にできるのではないかと考えたんです。」
堀口社長が継ぐ前の丸庄建設は業績が芳しくなく、家業を継ぐことを渋られていたそうだ。しかし、堀口社長はご家族に自身の考えを話し、何度も話し合いを続け、半ば強引に入社した。もし「100年続く企業を目指す」という言葉を耳にしなかったら、家族を説得することを諦めていたかもしれないと、堀口社長は振り返る。
「私の年齢が30歳を過ぎていたこともあり、腹をくくって100年目指そうと帰ってきました。私にはもともと、『他の人ができないことを実現したい』という気持ちが強く、丸庄建設を100年続く企業に導けるのは自分しかいないと、使命感を持ったんです。」
100年企業という言葉に触発された堀口社長。使命感を胸に3代目を継承し、創業100年への道を力強く歩み始めている。

②ビジョンは「暮らす」を最高の歓びに。
堀口社長が入社してからの丸庄建設は、10年前と比較して売上が約10倍に増えている。その秘訣について堀口社長は、自分が実現したいことを言語化して、その想いを常に持って仕事に取り組むことだと語る。
「私は自分の想いが成果として反映されると考えています。自分で考えず言われた通りにやるだけでは、お客様の心を動かすことは難しいです。『お客様に喜んでいただくにはどうすれば良いか?』を突き詰めるのが近道だと考えています。」
堀口社長は、「暮らす」を最高の歓びに。という丸庄建設のブランドビジョンを、約3年間の時間をかけて生み出した。そこには、「人生の質を底上げしたい」というもう一つの軸となる想いが隠されている。
「自分の人生だけではなく、お客様や取引先、社員など関わる全ての人の人生の質を底上げしたいと考えています。それを具体化するためにまず、自分自身を突き詰めながら独自のフレームワークを作り、完成したのがブランドビジョンです。」
「暮らす」を最高の歓びに。は、丸庄建設が家づくりに取り組むにあたっての動機づけになっている。
また、お客様目線に立ったビジョンになっている点も特筆すべき部分である。一般的なビジョンは企業が目指す姿であり、企業→お客様に伝播するのが通常の流れであるが、お客様↔企業という双方向の流れが起きるよう仕掛けられている。
「『普段の暮らしが最高の歓びになるような家を設計しましょう』という、お客様と一緒に伴走しないと完成しない、そんなブランドを目指しています。」
「暮らす」を最高の歓びに。というビジョンには、関わる全ての人の人生の質を高めたいという堀口社長の強い想いが込められている。


③求める本質を捉える提案力が強み
丸庄建設では、「暮らす」を最高の歓びに。というビジョンのもと、唯一無二の家づくりを提供しており、それを強みとしている。家の形状は、時代の流行りによって変化するもので、究極的にはどの企業であっても似通った家になると、持論を展開する。
「家だけでなくどの商品も、良いものやトレンドは真似されるんです。私はそれを踏まえた上で、他の企業と差別化してお客様に選んでいただく企業になるために、どんな想いで家づくりをしているかを重視しています。そのため、想いを言語化してお客様にひたすら伝えることに注力してきました。」
丸庄建設の基本スタンスは、住宅にフォーカスしすぎずお客様が求めている本質を見ることだと、堀口社長は語る。
「お客様にとって、家は一生に一度の買い物です。そのことを踏まえて考えると、私たちがお客様の人生の本質を捉えた、心から寄り添う提案を軸にしないと響きませんし、他社との差別化を図れないと考えています。」
だからこそ、どんな家を提供できるかよりも、どんな想いで家づくりをするかという、お客様視点での提案を強みとし、地元のお客様に選ばれ続けている。
お客様の人生の本質を捉えた提案で差別化する。丸庄建設の家づくりは、そこに価値がある。

④「関わる全ての人を笑顔に」が原動力
堀口社長は、何か行動を起こす際に、動機づけとなる理由が明確であればあるほど、高い成果を上げることができると自身を分析している。そのため、仕事においては、お客様が実現したいものに近づくように一緒に伴走することを使命としている。
「動機づけが私の行動の推進力です。お客様の『こうしたい』を叶えるだけでなく、その先の潜在的なニーズまで捉えて支えたり、社員が実現したいことを会社として支える存在でありたいんです。」
動機づけによって、会社の方向性が決まり、お客様への対応などにも派生し一貫性が生まれると、堀口社長は話す。
また、動機づけをする際の自身の根底にある価値観についても、掘り下げて語る。
「私は、『自分が笑顔で生きるためには、 関わる人すべてが笑顔である必要がある』 という価値観を持っています。 だからこそ、まずは人生の質を高めたい。 それによって、関わる人も笑顔になっていく。 そして伝えたいのは、私たちが日々取り組んでいる“家づくり”という仕事は、 社員も、お客様も、みんなが“自分が笑顔で生きるために”取り組んでいるものだということ。 これは、特別なことではなく、ごくシンプルな原点です。 その原点を忘れずに、 一人ひとりが自分の笑顔を大切にできたとき、 この家づくりは、関わるすべての人の笑顔へとつながっていく。 それが、私の目指す最終ゴールです。」
堀口社長にとって、「100年続く企業を目指す」はその途中過程にある目標で、全て「自分が笑顔で生きるためには、関わる人全てが笑顔である必要がある」に紐づいている。
「だからこそ、良い家を造りたいし、お客様に喜んでもらいたいし、社員も楽しく働いてほしいし、会社も成長したいんです。それが私にとっての、後悔の少ない良い人生の築き方です。」
関わる全ての人の笑顔が最終ゴール。100年企業は通過点に過ぎず、人生の質を高めることをモットーとする「笑顔になる仕組みをつくり高める。」という経営理念が堀口社長の原動力だ。

⑤新たな展望:想いのブランド化
堀口社長が構想する今後の展望は2つある。
1.丸庄建設の想いをブランド化する構想
「商品へのブランディングではなく、敢えて想いに焦点を当てます。私の中では、商品はあくまでもお客様の想いを実現するための一つの手段に過ぎません。だからこそ、提供する企業の想いがなければブランドを確立できないと考え、「boost life project 」という 関わる人が笑顔になるための道筋と目的を 理念体系に落し込んだブランディングを 考えました。」
丸庄建設で打ち出す想いのブランディングに対して、共感を得られるかが今後の楽しみであると、堀口社長は話す。
2.新社屋を建設して「暮らす」を最高の歓びに。を具現化する
「今の社屋は間借りなので、今後は新たに施設を建設することでイベント開催などを行い、今まで以上に説得力を増してスケールアップしたいと考えています。」
この計画は既に進行中であり、今後の丸庄建設の取り組みに目が離せなくなりそうだ。
その原動力は「暮らす」を最高の歓びに。というブランドビジョンと、関わる全ての人を笑顔にしたいという強い想いだ。
商品ではなく想いをブランド化し、お客様の人生の本質を捉えた提案によって他社との差別化を図り、地域の方々から多くの支持を得ている。家づくりを検討している方は、一度相談してみてはどうだろう。あなたが実現したい未来を設計し、伴走しながら叶えてくれるだろう。

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