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岐阜市

点と点が紡ぐ、至福のわらび餅。素敵な出会いから生まれた「岐阜てんとてん」を訪ねてみた。

点と点が紡ぐ、至福のわらび餅。素敵な出会いから生まれた「岐阜てんとてん」を訪ねてみた。
TOM
TOM
サラ!このわらび餅、とろっとろで口の中が天国みたいだよ〜
SARA
SARA
ほんとね!きなこの香ばしさとふわとろのわらび餅が最高にマッチしてるわね〜
TOM
TOM
これはもう…山で採れた木の実だけじゃ満足できない体になっちゃうよ・・・
SARA
SARA
・・・あなた、このツムギで結構良いもの食べてるじゃない・・・
この記事は約5分で読めます。
岐阜市にある「岐阜てんとてん」をご存知だろうか。
一度食べると従来のわらび餅の概念を覆す、とろけるような食感が特徴のわらび餅専門店だ。2024年4月にオープンして以来、地域の人々に愛され続けている。今回は、代表の天野由佳(あまの ゆか)さんにお話をうかがった。
今回のツムギポイント
  • 出会いは偶然の点と点から
  • 店名「てんとてん」の由来
  • わらび餅×ゴルフウェア専門店
  • 出来立ての美味しさにこだわる
  • より多くの人に届けるために

①出会いは偶然の点と点から

 

「てんとてん」のオープンは、まさに点と点の出会いから生まれた。

 

天野さんはゴルフが趣味で、すでに14年のキャリアがある。そのゴルフを通じてあるプロゴルファーの方と出会い、彼と一緒に愛知県のカフェを訪れたことがきっかけだった。

 

「美味しいわらび餅があるというので、一緒に食べに行ったんです。食べてみたらすごく美味しくて感動したんです。今まで食べたことがない食感だったんです。あまりにも感動していると、なんとそこのオーナーさんが無料で技術を教えますと言ってくださったんです。」

 

天野さんはこの出来事に驚き、この技術を覚えて岐阜でも提供したいと考えたそうだ。そのお店のオーナーさんは、わらび餅で多くの人を幸せにしたいという思いから、自分の持っている技術を惜しみなく教えているという方だった。

 

「実は、そのお店のオーナーさんから技術を教えてもらい、お店を出されている方もいらっしゃるそうなんです。オーナーさんは自分の利益よりもわらび餅でみんなを幸せにしたいという想いが強い方で、みんなに広がっていってくれたらいいなという感じだったので、そこに共感しました。」

 

天野さんは調理の経験がなく、お菓子作りも得意ではなかったという。それまでは飲食店でホールスタッフとして働いた経験はあったものの、調理はまったくの未経験。

 

「正直、自分がわらび餅屋をやるなんて、思いもしませんでしたよ。周りのみんなにも驚かれましたから。」

 

「夫が還暦を迎えた後のことを考えていた時期でもあったので、夫婦二人で一緒にやるのもいいなと考えて準備を始めました。」

 

そう当時を振り返る。その後約1年間、仕事をしながらも時間を見つけてオーナーさんから技術を学び、2024426日に「てんとてん」をオープンした。

 

②店名「てんとてん」の由来

 

店名の「てんとてん」には、天野さんの深い想いが込められている。

 

「オープンするにあたって、いろんな点と点がつながっていったので、これからもそんなご縁を願って、『てんとてん』にしました。点と点が繋がって大きなご縁になりますようにという由来です。」

 

店のロゴも意味がある。丸い形はご縁を表し、少しずれたデザインには「違う道を歩いていてもどこかで交わる、出会えたらいいな」という想いが込められている。

 

「揃ってなくても、いろんな形があってもいいんじゃないと思い、少し崩した感じになっています。色がピンクなのは私の好きな色だからなんです。」

 

ご自身の大切にされている考えを表しているのだと教えてくれた。

 

③わらび餅×ゴルフウェア専門店

 

「てんとてん」の特徴的な点の一つは、わらび餅専門店でありながら、ゴルフウェアも販売しているという独自のスタイルだ。店内には「FIVE STAR」というゴルフウェアブランドの商品が並ぶ。

 

「実は、わらび餅作りを教えていただいたオーナーさんが『ゴルフが趣味なんだから置けばいいじゃん』と言ってくださったのがきっかけなんです。わらび餅とゴルフの組み合わせって変じゃないかと私が尋ねたら、『面白いじゃん!そんなお店、世界中探してもないよ』って言ってくださって、そんな私には思いつかない自由な発想をお持ちの方なんです。」

 

天野さんはもともとFIVE STARのウェアが好きで愛用していたが、ネットでの販売が主で試着ができなかった。「試着してから決めたい」というそんな想いからこの珍しい組み合わせのお店が誕生したのだった。

 

てんとてんにいらっしゃる方はゴルフウェア好きの方からお子様から年配の方まで、幅広い年齢や客層の方々が訪れるという。

 

④出来立ての美味しさにこだわる

 

「てんとてん」のわらび餅は、食べると従来のわらび餅の概念が変わるほど美味しいと評判だ。天野さん自身も初めて食べた時に感動したと語っている。

 

わらび餅の基本的な作り方はオーナーさんから教わったものの、フレーバーについてはご自身で考えているそうだ。

 

「フレーバーに関しては全部私たち自身で考えてます。イチゴわらびや、毎月変わる限定ドリンクなど、オリジナルメニューの開発にも力を入れています。」

 

店をオープンして間もなく1年が経とうとしている今、天野さんが最も大切にしていることは、出来立てのわらび餅の美味しさを提供することだという。

 

「開店当初は、朝に仕込んでパックに詰めた状態で売っていたんですけど、作りたての美味しさをご提供したいなと思うようになったんです。なので、ご注文をいただいてから、切ってフレーバーをかけてお渡しするように変更しました。」

 

出張販売などの場合以外は作り置きをしないほどの徹底ぶりだ。

 

⑤より多くの人に届けるために

 

オープンから約1年、天野さんは「てんとてん」の今後についてこう語る。

 

「夢は、店内で飲食できるお店を出せたらいいなと思っています。とにかくみんなにこのわらびお餅を食べてもらいたいという気持ちが強いんです。より多くの方に届けられるようにしていきたいです。あとは、ここで待っているだけじゃなくて、外に販売にも行きたいです。」

 

その思いを実現するため、ゴルフ場での販売に加え、JAの野菜広場やマルシェなど様々な場所で出張販売を行っている。

 

SNSの活用にも力を入れている。新作が出たと投稿すると、『インスタを見て来ました』という方がたくさん来店されるなど、反響は大きいと話してくれた。

 

「フォロワー様限定で『今日はわらび餅増量します』とストーリーズで告知したりもするんです。そうするとたくさんの方が『インスタ見ました!』と言ってきてくださるんです。それに、お客様としていろんな著名な方が来てくださって本当に皆さんに支えられてると感じています。」

 

「てんとてん」は、小さな点と点の出会いから生まれ、今や多くの人々を結びつけるわらび餅店として成長を続けている。天野さんは「みんなにこのわらび餅の素晴らしさが広がっていってくれたらいいな」というわらび餅屋のオーナーさんの想いを受け継ぎ、岐阜の地でその輪を広げ続けている。

 

ただ待つのではなく、自ら外に出て多くの人と出会い、その出会いを大切なご縁に変えていく。まさに店名「てんとてん」の由来通り、点と点をつなぎ、より大きな輪を作っていく天野さんの姿勢が印象的だ。

 

わらび餅好きの方はもちろん、ゴルフファンも、このユニークな組み合わせの店を一度訪れてみてはいかがだろうか。きっと新しい出会いが待っている。

 

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