利用者目線でサービス展開をする「DOG RUN FIELD KkK(トリプルケー)」を尋ねてみた。
岐阜県山県市にある雨天対応のドッグランである。今回はオーナーの高瀬 卓也(たかせ たくや)さんにお話を伺った。
- ドッグラン開業の経緯
- オーナーの想い・こだわり
- 運営上の工夫
- 業界の課題
- 今後の展望
①ドッグラン開業の経緯
まず最初に屋号の由来を伺った。
「愛犬と保護猫の名前のイニシャルから命名しました。愛犬は”小夏”と”小麦”で保護猫が”小梅”です。」
屋号の由来を教えてくれた。創業当時から飼っている愛犬と愛猫から命名したというのは、ペット好きにとっては共感出来る方も多いのではないだろうか。
創業のきっかけを尋ねてみた。
「元々は運転代行の仕事をしていたのですが、コロナで仕事量が激減して継続が困難だったので仕事を変えようと思っていたんです。」
コロナの影響で高瀬さんは仕事の変更を余儀なくされていたのだと話してくれた。
「その頃ちょうど自分もワンちゃんを飼っていて、雨の日にワンちゃんが遊べる場所を探していたんです。そこで地元に理想のドッグランがないことに気が付いて、『いつでも遊べるドッグラン』を作ろうと決意したのがきっかけです。」
ドッグランを創業するに至ったきっかけは偶然が重なったのだと話してくれた。地元に理想のドッグランが無いから作ると決意をされたという事実からも、飼い主と犬が一緒に遊べる環境を整えたいという高瀬さんの強い想いを感じるお話だった。
②オーナーの想い・こだわり
トリプルケーのサービス内容を尋ねてみた。
「やっぱり広いということと、雨の日でも利用できる人工芝生スペースがあることです。」
朝8時から営業しており、夜は屋内ナイターで全天候に対応しているのだと話してくれた。広さに関しては、外の天然芝生やワンちゃん専用プールもあり、それら全てを含めるとかなり広いのだ。
どんなお客様が多いのか尋ねてみた。
「週末は特に、どちらかというと名古屋とか都心部のお客さんが多いです。」
遠方からいらっしゃることが多いのだと話してくれた。雨も関係なく、朝から夜まで遊べるのはそれだけで十分な強みだと感じた。
「施設側の都合でワンちゃんが自由に走れないっていうのを防ぎたかったんです。雨だから閉店しているとか仕事終わりに利用したくても遅いからどこもやっていないとかっていうことが無いように、営業体制にもこだわりました。」
ドッグラン運営にかける想いとこだわりを話してくれた。本当に話してくれた通りで、飼い主の事情は仕方がない部分が大きい。高瀬さんは元々利用する側だったからこそ、その重要性を見出せたのかもしれない。それ以外の要因をクリアにしてくれる施設がDOG RUN FIELD KkK(トリプルケー)と言い切れるのではないだろうか。
「他にも施設内にはカフェスペースや、犬とバーベキューが出来る区画も用意しています。」
その他のサービスについても説明と、他にも展開予定のサービスを色々考えているのだと話してくれた。今後も飼い主が愛犬と全力で楽しめるサービスをどんどん展開して行って欲しいと感じた。
③運営上の工夫
集客について尋ねてみた。
「今はInstagramを見ていらっしゃる方が1番多いです。」「広告も色々とやってみたんですけれど、効果的な宣伝をする為にはターゲット絞ってとかやりだしたら結構ノウハウがいるので。プロに広告の方法はお任せして、広告の中身を自分たちで考えた方がいいんじゃないかと。今は自分たちで出来るところはやっていますが、難しいところは外注に出す。いかに効率よく運営をするかって考えています。」
色々とやった結果Instagramであった。他にもSNS広告やリスティング広告・様々なメディア掲載についても話してくれた。様々なことに挑戦して辿り着いた答えが今の結果に繋がっているのだという。非常に勉強になるお話を聞かせていただいた。
トリプルケーは年中無休で営業時間も朝8時から夜10時までとかなり営業時間が長い印象だ。どのように営業されているのか伺った。
「システム導入による受付のデジタル化と、スマートロックを組み合わせて遅くまで利用出来るようにしています。」
システムを積極的に導入していることを話してくれた。完全無人にまでは出来なかったことなど、今の営業体制になるまでのお話をしてくれ、非常に勉強になった。
「そうやって人件費を削減するなどの工夫をして、業界の適正価格で施設利用をご提供することを心がけています。」
デジタル化は人件費削減、それがお客様に還元されているのだと話してくれた。経費削減も込みで適正価格にしていくこの心がけには感服した。利用者に優しい料金設定も込みで、本当に良いサービスと言えるのではないだろうか。遠方からいらっしゃるお客様が多いというのも納得なのだ。
④業界の課題
ドッグラン運営の課題を尋ねてみた。
「何百円の話でシビアに売上を確保していかないといけないのが1番の課題です。」「他店もカフェがあってカフェの売り上げだったりとか、トリミングを一緒にするとかペットホテルといったものが一緒になって売り上げが出来てくるみたいなイメージが強いです。ただそれをやろうとするともちろんお金がかかるので難しいんです。」
限られた単価の中で売上を確保するのが難しいのだと話してくれた。何か関連サービスを始めるにもそれなりにお金が掛かるのだという。
そんな課題のある中、これまでのサービス展開はどのようにしてきたのか聞いてみた。
「ここを始める時もそうでしたが、他店にお話を聞きに行って自分のお店に取り入れたという事があります。今も他店さんを定期的に利用して学ばせてもらうことが多いんです。」
自らが他店のサービスを利用することで学ぶ事を、創業時から始めており今もなおされているのだと話してくれた。高瀬さんのお客様目線のサービスを考える姿勢が伝わってくる。創業からこれまでを乗り切ってきた秘訣なのではないだろうか。今後展開されるサービスに期待だ。
⑤今後の展望
今後の展望を尋ねてみた。
「お客さんにはよくうちの地域にもトリプルケーみたいなドッグランを作ってほしいって言われるんですよ。だからより良いドッグラン文化を広めていきたいです。」
既にお客様から二店舗目の要望をいただいており、それに答えていきたいのだと話してくれた。
二店舗目やフランチャイズ展開の予定について聞いてみた。
「フランチャイズ展開はまだ考えていないですが、する・しないにしても、教える側として自社のノウハウ提供はしていきたいと考えています。」
非常に温かいお話を聞かせていただいた。
良いドッグラン文化というのは、高瀬さんがドッグラン運営で創業をしたきっかけとも繋がっているのではないだろうか。インタビューを通じて、高瀬さんの飼い主と愛犬が思う存分遊べる環境への熱い想いと、そのために新しい事も果敢に挑戦する姿勢が印象的だった。DOG RUN FIELD KkK(トリプルケー)が、今後どのようにサービス展開をしていくのか楽しみだ。
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