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養老町

オリジナルらんぷで注目を集める「吉田商店 ひょうたんらんぷ館」を訪ねてみた。

オリジナルらんぷで注目を集める「吉田商店 ひょうたんらんぷ館」を訪ねてみた。
TOM
TOM
ひょうたんってカッコいいよね!ぼく、欲しいんだよね〜。
SARA
SARA
確かにね〜レトロ感あって素敵よね。作ってみたらいいじゃない。
TOM
TOM
でも、ぼく木を切るのとか苦手だから出来ないよ。
SARA
SARA
・・・(ひょうたんって植物なのよ)・・・
この記事は約5分で読めます。
今回のツムギポイント
  • ひょうたん作りを始めた経緯
  • ひょうたんアートのはじまり
  • 吉田商店の名物「ひょうたんらんぷ」
  • ひょうたんらんぷ館開設とその想い
  • 吉田商店のこれから

 

 

観光名所でもある養老公園内にある「吉田商店 ひょうたんらんぷ館」をご存知だろうか。

ひょうたんとアートを掛け合わせたひょうたんらんぷで話題のお土産屋さんだ。お店は吉田 裕一(よしだ ひろかず)さんと吉田 太麻美(よしだ たまみ)さんのご夫婦で切り盛りされている。今回は奥様の太麻美さんにお話を伺った。

 

 

①ひょうたん作りを始めた経緯

吉田商店の創業からの経緯を尋ねてみた。

 

 

「主人は長男なんです。なので親のお店を継いだのが始まりです。いま主人が3代目です。このお店を始めたのは昭和初期です。」「養老公園は明治に出来ているのでうちよりもっと古いお店はあるんですけど、今ほど整備されてなかった時代に先代の方たちが一生懸命に養老公園を盛り上げようと思って頑張ってくれたおかげだと思います。」

 

 

3代に渡り歴史があるお店なのだと話してくれた。先代の方々の養老公園を盛り上げたいという強い想いが今も受け継がれている、とても素敵な場所だ。ひょうたん作りを始めたきっかけを伺った。

 

 

「ここは元々お土産屋で、養老の名物のひょうたんを売ることが多かったんです。主人は自分のお店で誰かの育てたひょうたんを売っていた20代の時に、どうせなら自分で育ててみようって思ったらしいんです。」

 

 

ひょうたん作りは興味本位から始まったのだと話してくれた。

 

 

「主人は懲り性なので、作り出したらどんどんのめり込んでいったんですよ。ただ育てるんじゃなくて、虫に食われない・お肌美しく・何も塗らなくても綺麗っていうのを育てたくなっていって…それで今も作ってます。」

 

 

20代から今に至るまでひょうたんを作り続けているのだと話してくれた。興味本位で始めたひょうたん作りは裕一さんの趣味に近いものになっていったのかもしれない。吉田商店に並んでいるひょうたんは、どれもこだわり抜かれたひょうたんなのだ。

 

 

②ひょうたんアートのはじまり

吉田商店はお土産物屋として営業しているが、現在はひょうたんアートで知名度がある。

 

 

ひょうたんアートにどのようにして辿り着いたのか尋ねてみた。

 

 

「ひょうたんを作っていると、お肌は美しくても好まれない形だったり、キュッとしまらないのとかができちゃうので、そういった売れないひょうたんがゴロゴロと転がってたんですよ。それを見て私が『育てるのにとっても手間をかけてるのにもったいないね』って言ったら、『何か絵でも描けば?』って主人が言ったんです。私は絵を描くことが昔から好きだったので、面白そうだと思ってひょうたんに絵を描くようになったところから始まったんです。」

 

 

お二人が自然と交わした会話をきっかけに、太麻美さんがひょうたんに絵を描くという発想が生まれた事を話してくれた。

 

 

どんな絵を描かれているのか聞いてみた。

 

 

「最初は伊勢型紙とか着物とかの和柄が好きなので、いいなと思って描いていたんですけど、せっかくここへ皆さんが憩いを求めていらっしゃるんだったら、皆さんが癒される柄がいいよなと思って生き物とか、要望の多かった龍とかいろいろ描いています。」

 

 

お店に見に来てくれた人をイメージして絵を描いているのだと話してくれた。太麻美さんの優しいお人柄を感じられるお話を聞かせていただいた。

 

 

来てくれるお客様に合わせて描く、これがひょうたんらんぷになる前段階の話なのだ。だからこそ、色々な絵が生まれて魅力的なひょうたんアートが出来ているのかもしれない。

 

 

 

③吉田商店の名物「ひょうたんらんぷ」

吉田商店の隣にはひょうたんらんぷ館という建物があり、その名の通り「ひょうたんらんぷ」という物がたくさん展示されている。

 

 

ひょうたんに描いた絵から、どのようにしてひょうたんらんぷが出来たのかを尋ねてみた。

 

 

「ある日、主人がひょうたんに描いた絵を見て、『これ穴開けて光入れたら絶対に面白いな』って言ったんですよ。それで主人がドリルを使って私の描いた通りに穴を開けて、明かりを入れたらそれが面白くて綺麗で…どんどん増えていったんです。」

 

 

裕一さんの思いつきで始めた事が、思いのほか良かったのだと話してくれた。

 

 

「ただ難しいところもあって、主人が穴あけをするとなったら描けれる線の細かさっていうのが出てくるので、ひょうたんらんぷは夫婦で協力しないと作れないんです。」

 

 

吉田商店のひょうたんらんぷは、全てが唯一無二の共同作品という事なのだと話してくれた。とても素敵なお話を聞かせていただいた。

 

 

また、ひょうたんらんぷの実物を見せてもらったが、想像していたより遥かに綺麗で緻密だった。ぜひ養老公園を訪れた際には立ち寄ってみて欲しい。

 

 

④ひょうたんらんぷ館開設とその想い

お話を聞かせていただいていると、ひょうたんらんぷは販売はせず、あくまで展示のみということだ。

 

 

ひょうたんらんぷ館について聞いてみた。

 

 

「正直お客様から売ってくれないかと言われた事もありますよ。ただ、ひょうたんもひょうたんらんぷも二つとして同じものはないんです。」「自分たちの趣味のようなことから始まって、それが楽しくてたくさん作品ができました。そうするうちに、いつの間にか作品が増えすぎちゃったので、らんぷ館で展示してます。」

 

 

そのお言葉通り、ひょうたんらんぷ館には大小たくさんのひょうたんらんぷ作品が所狭しと展示されている。聞けば約160作品ほどあるのだとか。ご夫婦で作り始めた”ひょうたんらんぷ”が気が付けば養老公園まで足を運ばれたお客様の心を奪う素晴らしいアート館になったのだ。

 

 

「らんぷ館は観光のためにもいいかなと思ったんです。養老に来てくださった方がひょうたんでこんな世界があるって楽しんでいただけたら、観光も深まって良いなと思ったんです。」

 

 

養老公園のお土産屋としての立地も活かして、ひょうたんらんぷで観光にも貢献していきたいのだと話してくれた。私は非常に素敵なお考えだと感じた。

 

 

⑤吉田商店のこれから

今後の展望について尋ねてみた。

 

 

「若い時ほど作ったりができないので、ちょっとずつ自分たちのペースで新しい作品を増やしていきたいです。リピーターの方も増えているので、また来たよっていう方にこういうの増えましたよなんて言いながら。」「今後何ができるかわからないですけど、最終的には養老といえば滝。あとらんぷ館もねって言っていただけるようになったらいいなって思っています。」

 

 

あくまで”ご夫婦のペースで無理をせず”という太麻美さんは、心の底から作品作りを楽しんでいる素敵な笑顔だった。また、ひょうたんらんぷ館が美術館と近い観光名物にしたいのだと話してくれた。

 

 

元々ひょうたんが名物だった養老で生まれたひょうたんらんぷ館。既にひょうたんらんぷが160種以上展示されていることを思うと、観光名物になる日はそう遠くないのかもしれない。ぜひ実現して欲しい。

 

 

吉田商店のお二人から生まれたひょうたんらんぷ館。吉田商店が生み出す作品が、今後どのように養老を盛り上げていくのか、目が離せない。

 

 

 

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