革新的な提案で空き家問題に取り組む「株式会社グッドルーム」を訪ねてみた。





年々深刻化する空き家問題を解決すべく、一人ひとりに寄り添った一貫サポートが特徴の不動産屋だ。今回は、代表取締役を務める淺井 健太郎(あさい けんたろう)さんにお話をうかがった。
- 空き家から「新たな価値」を創造
- 空き家問題の背景と現状
- 未来を見据えた空き家活用の可能性
- 地域に密着し、地域のために
①空き家から「新たな価値」を創造
空き家問題に特化したサービスを提供する「株式会社グッドルーム」では、地域に根差した企業として、空き家の再流通や新しい利活用モデルの提案など、所有者が抱えるさまざまな課題解決をサポートしている。
淺井社長は大学卒業後、就職氷河期という逆風のなか不動産業界に飛び込み、20年以上にわたり大手企業で経験を積んできた。
「当時は選択肢も少なく狭き門だったので、とにかく内定をもらった会社に就職するという感じでした。ですが、不動産という仕事を通じてさまざまな方と接する機会に恵まれ、非常に多くの貴重な経験をさせてもらいました。」
一度転職を経験し、そこで出会った人々や先進的な風土に刺激を受け、挑戦心をかき立てられ、“人生は一度きり”と考え、独立・開業を決意したそうだ。
当初はリフォームやコンサルティングなども手掛けていたそうだが、現在は不動産業に比重を移している。各種無料相談、出張調査や残留物処分のほか、利用予定のない空き家については具体的な活用方法を提案するなど、相談者の立場に立った柔軟な対応が評価されている。
“空き家の持つ潜在的な価値”にフォーカスを当て、これまでの豊富な実績と専門知識を活かしながら、社会の環境問題や地域の空き家対策に真摯に取り組んでいる。
②空き家問題の背景と現状
日本では空き家の増加が深刻な社会問題となっており、少子高齢化や人口減少、都市部への人口集中も地方の空き家増加を招く一因となっている。特に、相続された家が管理されずに放置されるケースや、売却先や借主が見つからないといった理由が多いという。
また、所有者が抱える心理的・金銭的なハードルのほか、知識不足も背景にあるという。
「親から相続したり、代々受け継がれてきた想いの詰まった家を手放す決断ができない、そもそもどこに相談したらいいか分からないという方も多いです。自分が生まれ育った町が空き家だらけになって廃れていくのは嫌なので、空き家に限らず、不動産に関する不安や悩みを抱える方々を総合的にサポートしたいと思っています。」
2016年に野村総合研究所が「2033年には空き家率が30.4%になる」との予測をしたことで大きな注目を集めた空き家問題。その後、若干の下方修正はされたものの、今後も空き家は増え続けると指摘されている。
そんな現状を打破すべく、国や自治体は空き家問題に対処するためのさまざまな施策を進めている。空き家問題解決において、行政と企業の連携が求められるなか、地域行政との協力体制を築き、空き家の現状把握から再活用プランの提案まで一貫したサポートを行なう淺井社長。
「空き家をレンタルスペースや地域コミュニティの場として利活用することで、もう一度活気が溢れる町にしたいです。そのためには、相手の心情を理解し、相手の立場に立って考えられる人でありたいですし、“淺井さんにお願いしてよかった”と言ってもらえるような不動産屋になりたいです。」
空き家所有者と利用者を繋ぐ仲介事業として「地域の人々が困った時に相談できる窓口」を目指している。空き家が抱えるさまざまな課題に対し、潜在的な価値を最大限に引き出すため、日々試行錯誤と挑戦を続けている。
③未来を見据えた空き家活用の可能性
淺井社長は“持続可能な社会を構築する”というテーマのもと、単に空き家を減らすだけでなく、社会や環境に配慮した住環境づくりの実現のため、長期的な視点で空き家が“地域全体の資産”として生まれ変わるサポートを行なっている。
例えば、地域の特性や土地の魅力を活かしたリフォームプランを提案することで、住居としてだけでなく、カフェやシェアスペースなど、地域コミュニティに貢献する多用途施設としての活用も可能だ。
このような取り組みは、地域経済の活性化や人口減少対策につながるだけでなく、そのプロセスを通じて雇用創出や地域活性化にも貢献し、空き家問題だけでなく、人口減少や地域経済の停滞といった課題にも対応する地域密着型モデルとなりうる。
「家って人が住まなくなると一気に劣化してしまうんです。中途半端な状態で放置してしまうのが一番良くないので、早めの対策が必要です。相談を受けて実際に部屋を見に行くと、家中が荷物で溢れていたり、そもそも相続登記がされていないケースも少なくありません。いざ不動産を売却しようと思っても、何から手を付けたらいいか分からないという方も多いと思います。」
2024年4月に相続登記が義務化されたことにより、今後このような問題に直面する人も少なくないだろう。「株式会社グッドルーム」では、所有者の想いに寄り添い、課題解決に向けて一貫したサポートを行なっている。
「不動産の売買だけではなく、事前に必要な準備なども含めトータルでサポートできるよう、現在は相続に関する資格取得のために勉強しています。総合的に知識のある人って圧倒的に信頼度も高くなりますし、もっと知識を増やさないといけないと思っています。」
リノベーションや適切な管理を施すことで安全性を確保しつつ、新たな空間として再生し、その資産価値を次世代に繋げる仕組みを模索している。地域に住む人々が安心して暮らせる未来を築き、「グッドルーム」という名前が象徴するように、良質な住環境の提供に努めている。
“空き家”と“地域資源”を掛け合わせることで、未来につながる無限の可能性を秘めているのだ。

④地域に密着し、地域のために
「株式会社グッドルーム」では、専門家のアドバイスと革新的なアイディアで、空き家問題の解決策を提案している。
空き家所有者と利用者を繋ぐことで、これまで活用が難しかった物件にも新しい可能性を見出し、地域の活性化にもつなげている。
最後に、今後の夢や展望をうかがってみた。
「ハードルが低く、誰でも相談しやすい、地域に密着した不動産屋になりたいです。“淺井さんに相談すれば何でも解決してくれる”と言っていただけるような、信頼される会社でありたいですね。そのために今はとにかく走り続ける時期だと思っています。」
現在、経営から実務まで全てを一人で担っている淺井社長だが、可能な限りは今のスタイルを続けていくという。
「同じ考え方や熱量を持っている方がいれば、ぜひ一緒にできたらと思っています。この取り組みって、一緒になってやってくれるパートナーだったり、オーナーさんがいるからできることなんですよね。不動産を通じて数珠繋ぎで人と人が繋がっていくので、すごく面白いです。」
空き家は、地域資源と組み合わせることで、無限の可能性を秘めている。空き家を単に再利用するだけでなく、地域住民とともに持続可能な住環境の構築を推進し、地域全体の発展に繋がる活用方法を提案するこの取り組みは、「新たな価値の創出」そのものである。
淺井社長の豊富な実績と確かな経営手腕により、羽島がより活気溢れる町になる日も遠くないだろう。「株式会社グッドルーム」の今後のさらなる飛躍に注目したい。

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