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これ以上にない逸品を。たこ焼きの常識を覆す「TAKOYAKI Z」を訪ねてみた。

これ以上にない逸品を。たこ焼きの常識を覆す「TAKOYAKI Z」を訪ねてみた。
TOM
TOM
このたこ焼き美味しすぎるよ〜!自分で作るのとは違うね・・・
SARA
SARA
タコと生地にすごくこだわってるんだって!
TOM
TOM
プロの味ってこういうことか〜 何個でも食べられるよ〜
SARA
SARA
それ昨日も言ってたわよ・・・そろそろ食べた数、数えた方がいいわね・・・
この記事は約5分で読めます。
岐阜市日野南にある「TAKOYAKI Z(たこやき Z)」をご存じだろうか。
選び抜かれたタコや研究を重ねた生地など、細部までこだわり抜かれたたこ焼き屋だ。
今回は、代表取締役の林 剛嗣(はやし たけし)さんに、たこ焼きへのこだわりや、挑戦の裏側にある想いなど幅広くお話をうかがった。
今回のツムギポイント
  • 「Z」に込められた想いと挑戦
  • こだわりの詰まった「料理」としてのたこ焼き
  • 米粉と想いがつくる新しい選択肢
  • お客様の笑顔を追求する、飽くなき挑戦

①「Z」に込められた想いと挑戦

 

2025111日、金華山や長良川といった豊かな自然に恵まれた岐阜市に、新たな食の風を吹き込むたこ焼き店がオープンした。その名も『TAKOYAKI Z(たこやきZ)』。運営するのは、アミューズメント機器やユニット機器の製造・販売・メンテナンスを手がける「Z-PRO株式会社」である。

 

店名に冠された「Z」には、林社長の揺るぎない経営理念が込められている。

 

「何か名前をつけるときは、いつも『Z』を入れているのですが、そこには『これ以上ないもの』という意味を込めています。当社の社名も同様に、『これ以上ないプロフェッショナル集団』であることを表現しています。」

 

アルファベットの最後の文字である「Z」。それは、これ以上の高みは存在しないという究極の価値を追い求める姿勢そのものだ。林社長の全ての事業活動にこの強い信念が貫かれており、古くから親しまれてきた「たこ焼き」の常識を打ち破る挑戦へとつながっている。

 

創業から16期目を迎えるZ-PRO株式会社は、UFOキャッチャーや、全国の観光地で目にする記念メダルの販売機など、自社で開発から製造まで一貫して手がけている。他社が着目しないニッチな市場を徹底的に開拓し、その領域で確固たる地位を築いてきた。

 

そんな本業とはまったく異なる「たこ焼き事業」だが、参入の背景にはある想いがあった。

 

「ひとつは『憧れ』ですね。小さい頃、お祭りとかで屋台のお兄ちゃんが焼いているのを見てかっこいいなと思っていたんですよね。もうひとつは、たこ焼きというジャンルの中で誰もやっていないことをやろうと思ったんです。たこ焼きを単なるファストフードやジャンクフードではなく、『料理』として提供しようと考えました。

 

林社長の原動力は、自身の「好奇心」だという。たとえすぐに利益につながらなくても、自分が「面白い」と感じたことには挑戦したい。その姿勢こそが、このたこ焼き事業を立ち上げる背景にあった。

 

②こだわりの詰まった「料理」としてのたこ焼き

 

「料理」としてたこ焼きを提供するという理念を掲げる林社長は、主役となるタコにも並々ならぬこだわりを見せる。

 

TAKOYAKI Zでは、愛知県の離島・日間賀島(ひまかじま)の漁師と直接交渉して仕入れる希少なタコを主に使用している。時期によっては、味の違いを楽しめるよう、他の国産タコを使うこともある。

 

日間賀島のタコは色濃く、足が太く短いのが特徴で、強い弾力があり、噛むほどにタコ本来の旨味が溢れ出す逸品だ。茹でても硬くなりにくく、冷めてもプリプリとした食感が持続すると高く評価されている。

 

「たこ焼きにメインで使うのは、日間賀島のタコと決めていました。あの弾力と風味の強さは、他にはないです。本当においしいたこ焼きを届けたかったんです。」

 

独学で何度も試作を重ねて編み出したという生地にも、「これ以上にない」たこ焼きを実現するためのこだわりが詰まっている。

 

「生地はかなり研究しましたね。本当にちょっとした分量が変わるだけで全然別物になるので、そこはかなり計算して作っています。」

 

最近では、ランチ需要に応える形で「たこ飯」や「たこ茶漬け」といったメニューの提供もスタート。これらもまた、一般的なたこ焼き店では見られない、TAKOYAKI Zならではの提供形態であり、その独自性を際立たせている。

 

「何事においても、やらずに終わるくらいなら、たとえ失敗しても挑戦したほうが納得できるんです。成功するかどうかは別として、やってみないと気が済まない性格なんですよ。」

 

この力強い言葉からも、林社長の飽くなき探求心と、常に前へと進む挑戦的な姿勢が感じられる。

 

③米粉と想いがつくる新しい選択肢

 

TAKOYAKI Zでは、アレルギーを持つ方でも安心して食べられるようにと作られた米粉のたこ焼き「こめたこ」を販売している。これは、卵や小麦粉を一切使用せず、生地から出汁まですべてイチから開発されたものだ。

 

このたこ焼きが誕生した背景には、卵・小麦・乳製品不使用の米粉のおかし「あきなさんち」を運営する、橋爪 明奈(はしづめ あきな)さんの存在がある。

 

橋爪さんは、ご自身のお子さんの食物アレルギーをきっかけに、16年間もの長きにわたり米粉と向き合ってきた。この豊富な知識と経験が、アレルギー対応たこ焼きの開発に最大限に活かされている。

 

卵や小麦粉を使わずに作るたこ焼きーー最初に聞いたときは少なからず不安もあったそうだが、橋爪さんの研究により、見事に美味しいたこ焼きが完成した。さらに驚くべきは、ソースやマヨネーズまでもアレルギー対応のものが選べる徹底ぶり。店内では、橋爪さんがマルシェなどで販売する「米粉のおかし」の販売も行っている。

 

これまで、たこ焼きを「食べられない」と諦めていたアレルギーを持つ方にとって、「こめたこ」は新たな楽しみを届ける存在になるはずだ。実際に、お客様からも大きな反響が寄せられているという。林社長自身にアレルギーはないものの、橋爪さんの話やお客様の喜びの声に触れることで、この取り組みの重要性を深く感じているそう。

 

また、たこ焼きの器には、林社長の旧知の仲である陶芸家・坪井琢郎氏の作品を使用しており、こうした異業種とのコラボレーションもまた、TAKOYAKI Zの魅力に深みを加えている。

 

④お客様の笑顔を追求する、飽くなき挑戦

 

林社長が手がける事業は、自身の「好奇心」と「お客様の笑顔を追求する」という揺るぎない信念に基づいている。

 

「自分が作ったもので人々が笑顔になってくれることが嬉しいんです。自分自身に置き換えて、自分が子どもの頃って何が楽しかったかなとか、何にワクワクしたかなというのを思い浮かべながら、いろんなことを考えています。」

 

今後の展望としては、たこ焼き事業のさらなる発展はもちろん、新たな分野の飲食事業にも意欲を示す。お客様の笑顔を追い求める林社長らしい一面がうかがえる一方で、事業を成功させるためには「堅実さ」も欠かせないと語る。

 

たこ焼き事業を立ち上げた当初、広告宣伝によってお客様が殺到し、対応しきれずに迷惑をかけてしまった苦い経験から、「土台を固めずにやり出すとすぐ崩れる」ことを痛感したという林社長。現在は橋爪さんと二人体制で、まだ半年ほどの事業だが、今後を見据えて人員増加も視野に入れている。

 

「お客様が望んでいることにどれだけ応えられるかが大事だと思っています。期待を超える品質とサービスを提供できれば、自然と良い評判が広がり、信頼関係が築かれると信じています。」

 

誠実な対応と口コミで、長年にわたってお客様との縁を育んできた林社長のこのスタイルは、たこ焼き事業にも確実に浸透している。当事者の思いに寄り添うことが、真の顧客満足につながると考えているのだという。

 

選び抜かれたタコ、研究を重ねたこだわりの生地、一般的なたこ焼き屋では味わうことのできない「タコめし」や「タコ茶漬け」、そしてアレルギーを持つ方でも安心して楽しめる「こめたこ」、ぜひ一度、『TAKOYAKI Z』が提供するこれ以上ないたこ焼きを味わってみてはいかがだろうか。

 

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