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各務原市

感性で彩るドライフラワーの世界「canabell」を訪ねてみた。

感性で彩るドライフラワーの世界「canabell」を訪ねてみた。
TOM
TOM
ドライフラワーってさ、かっこいいよね〜
SARA
SARA
うん、繊細だけど凛としてる感じ。
TOM
TOM
だからぼくも“ドライシロクマ”目指してるんだ。
SARA
SARA
・・・最近ツヤが消えてきたと思ったら、そういうこと?
この記事は約5分で読めます。
各務原市にあるドライフラワー専門店「canabell」をご存知だろうか。
生花から独自の手法でドライフラワーを作り、フィーリングを大切にした作品づくりを行っている。今回は、代表の上村 あゆみ(うえむら あゆみ)さんにお話をうかがった。
今回のツムギポイント
  • 子どもたちへの想いを込めた屋号「canabell」
  • 子育ての中で見つけた、花との心地よい時間
  • 独学で生み出した、生花からのドライ製法
  • 鮮度と色にこだわった、心を動かす花づくり
  • 再び海外へ。夢に向かうこれからのビジョン

①子どもたちへの想いを込めた屋号「canabell」

 

「canabell」という印象的な屋号には、上村さんの深い愛情が込められている。その由来を尋ねると、少し照れくさそうに、けれども温かい笑顔で教えてくれた。

 

「由来は、あまり大げさなものではないんですが、子供たちの名前を組み合わせた造語なんです。」

 

上村さんには、二人の子どもがいる。その名前をもとに生まれた「canabell」という言葉は、辞書に載っているわけではない。けれども、上村さんの暮らしと想いが詰まった、唯一無二の名前だ。

 

「ふたりとも“音”をイメージした名前なんです。響きも自然に重なって、『canabell』にしました。言葉自体の響きにも音の広がりを感じられて、しっくりきたんです。」

 

「そんなに深い意味はないんです」と笑う上村さんだが、その表情からはお子さんへの大きな愛情がにじんでいた。

 

当初は、事業として本格的にスタートするつもりはなかった。日々の暮らしのなかで、お花と出会い、少しずつ自分の時間が生まれていく中で形になっていった。名前のルーツが子どもたちにあるように、活動の始まりもまた、家族との日々から自然と生まれたものだった。

 

②子育ての中で見つけた、花との心地よい時間

 

上村さんがお花に触れ始めたのは、二人目のお子さんを出産した後のことだった。独身時代は仕事にやりがいを持っていた上村さんにとって、子育て中心の生活は大きな変化だった。

 

「独身の頃はしっかり働いていて、子育てを始めてからも“社会に出たい”という気持ちと“今は家庭を大事にしたい”という気持ちの間で揺れていました。」

 

そんな時に、ふと手に取ったのがドライフラワーだった。初めて触れたときの感触や、花の香り、色合いの移ろいが、日々の生活に新鮮な気持ちを運んでくれた。

 

「趣味でお花を触るようになって、すごく癒されました。作品を作ってみたら周囲からの反応も良くて、知り合いからマルシェへの出展に誘っていただいたのが始まりです。そこから少しずつ広がっていきました。」

 

その初めてのマルシェ出店では、想像以上に多くの人が足を止め、作品を手に取ってくれた。ドライフラワーの自然な風合いや、組み合わせのセンスに惹かれる人が多かったという。

 

その後もしばらくは趣味の範囲で制作を続けていたが、少しずつ「また見たい」「お願いしたい」と言ってくれる人が増え、活動の幅が広がっていった。

 

「リピートしてくださるお客様も増えて、オーダーもいただくようになり、“これは手応えがあるかも”と感じていました。もともとお店をやるつもりはなかったのですが、“これが仕事になればいいな”とはずっと思っていました。」

 

現在では、アトリエを構えて2年半。家庭を大切にしながら、お花の仕事を楽しみ、少しずつ自分のスタイルを築き上げてきた。

 

③独学で生み出した、生花からのドライ製法

 

驚かされるのは、上村さんが専門的な教育を受けずに、すべて独学でお花の世界を切り拓いてきたということだ。海外で経営学と経済学を学び、帰国後は英会話講師として働いていたという上村さんにとって、お花はまったくの未知の分野だった。

 

「お花の資格を持っているわけでも、学校で習ったわけでもなくて、全部独学です。手探りでいろいろ学んできました。」

 

ドライフラワーの製作も、すべて自分なりに工夫しながら試行錯誤を繰り返してきた。その中でたどり着いたのが、生花から自分でドライフラワーを作るという方法だ。

 

現在は、月に数回仕入れ先まで出かける。季節の花を自分の目で見て仕入れ、自らの手でドライフラワーに加工している。

 

「仕入れの際は、必ず自分の目で見て納得した花だけを選んでいます。」

 

確かな目で見て、季節ごとの美しい花々を選び抜く。その後、帰宅してからはドライ加工の準備が始まる。

 

さらに、アトリエの周りでは植物も自家栽培している。スモークツリーやミモザ、ユーカリなどは最も良い状態で収穫し、自分の手でドライにしている。

 

「木に咲いている“その瞬間”のベストな状態で切って、そのままドライにするのが私のやりたいことです。市場よりも、もっと新鮮な状態で仕上げられるんですよ。」

 

花の一番美しい瞬間を逃さずにとらえ、自らの手で丁寧に仕上げていく。そのこだわりと丁寧な姿勢が、canabellのドライフラワーに唯一無二の美しさと命を宿している。

 

④鮮度と色にこだわった、心を動かす花づくり

 

canabellの作品は、その色鮮やかさと新鮮さが最大の魅力だ。既製のドライフラワーではなく、自ら生花からドライにすることで、他にはない高い品質を実現している。

 

「まず、新鮮な花を使うことにはすごくこだわっています。ドライフラワーとして仕入れると、いつのタイミングでドライになったのか分からないので、生花から仕入れて、私が一番いいタイミングでドライアップしています。」

 

色の出方や持ちの良さも、加工のタイミングによって大きく変わる。その「最も良い瞬間」を見極めて乾燥させる技術は、経験と感覚の積み重ねによって磨かれてきた。

 

「アレンジメントを作った直後から色褪せてしまうこともあるので、自分で水分を抜いたタイミングからの“発色のピーク”と、そこから徐々に色が褪せていく過程を長く楽しんでいただきたいと思っています。『色がすごく綺麗ですね』って、よく言っていただけます。」

 

花の個性や時間の経過を感じてもらいたいという想いが、作品に込められている。さらに、作品づくりにおいて最も大切にしているのは、自分の「感覚」だという。

 

「コンセプトは、私の“好きなもの”です。全部フィーリングで作っています。」

 

オーダーの際も、細かな指定よりイメージを重視する。贈る相手の人柄を聞き、その人に合う作品をフィーリングで形にしていく。そのスタイルが、多くの人の心をつかんで離さない理由でもある。

 

⑤再び海外へ。夢に向かうこれからのビジョン

 

現在は子育てと両立しながらアトリエを運営している上村さんだが、未来には大きな目標がある。それは、将来子どもたちが成長したタイミングで、再び海外に出てお花の仕事を続けることだ。

 

「子供たちが大きくなったら、また海外に出たいなと思っています。できればお花の仕事をやりたいですね。今はしっかりと土台を作って、活動の幅を広げていく中で、いろいろな方法を模索していきたいと思っています。」

 

canabellのドライフラワーは、2〜3年という長期間美しさを保ち、手入れも不要で楽しめる。色鮮やかで新鮮なドライフラワーに癒されたい方や、特別な贈り物を探している方は、ぜひcanabellを訪れてみてほしい。フィーリングから生まれる唯一無二の作品との出会いが、きっと待っている。

 

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